【AI研修講師の教科書⑥】演習・デモの作り方 — 受講者を「見てる人」から「使う人」に変える設計術
〜30件の演習・デモ実例から、「手が止まらない」演習の作り方を解説〜
AI研修で一番大事なのは、受講者に手を動かしてもらうこと。
どんなに上手い説明も、実際に体験した1回には敵わない。
でも「じゃあやってみましょう」と言った瞬間、全員の手が止まる——そんな経験ありませんか?
100時間以上の研修から30件の演習・デモ実例を分析して、「手が止まらない」演習の設計パターンを見つけました。
「演習の時間になると、受講者がフリーズする、、」
演習設計の3原則と、そのまま使えるテンプレートをお伝えします。
原則1:「プロンプトをそのまま渡す」
初心者研修で最も効果的なのは、最初のプロンプトを講師が用意してあげること。
「自由に入力してみてください」が一番失敗するパターン。
代わりに:
「このプロンプトをそのままコピペして、〇〇の部分だけ自分の業務に変えてください」
例:
あなたは市場分析の専門家です。
以下の商品について、ターゲット市場を特定するための情報を
表形式で整理してください。
商品名:【ここを自分の商品に変えてください】
受講者は「変える部分」だけ考えればいい。ハードルが劇的に下がります。
💡 ポイント: テンプレートはチャットやスライドに貼っておく。口頭で伝えると迷子になる。
原則2:「デモ → 即・演習」の30秒ルール
デモを見せた後、**30秒以内に「じゃあやってみましょう」**と言う。
30秒を超えると、デモの感動が冷めて「難しそう」に変わる。
鉄板の流れ:
- デモを見せる(1-2分)
- 「すごいですよね!」(共感)
- 「じゃあ同じことやってみましょう。プロンプトはチャットに貼ります」(即行動)
💡 ポイント: デモと演習を「セット」で設計する。デモだけ、演習だけはNG。
原則3:「基本版 + チャレンジ版」の2段階設計
受講者のレベルはバラバラ。全員が同じ速度で終わることはない。
だから演習は必ず2段階で設計:
基本版: 「プロンプトをコピペして、1箇所だけ変える」 チャレンジ版: 「条件を2-3個追加して、もっと詳しい結果を引き出す」
早く終わった人はチャレンジ版に進んでもらう。遅い人は基本版だけでOK。
業界別・演習テンプレート5選
テンプレ1:市場分析演習(全業界対応)
新しい【商品/サービス名】を販売することを検討しています。 ターゲット市場を特定するために以下の情報を収集して、表形式で整理してください。 ・地理的データ ・人口統計 ・心理的行動データ
対象: 初回研修、マーケティング系 所要時間: 10分 講師のフォロー: 「皆さんの商品名に変えてやってみてください」
テンプレ2:ペルソナ作成演習
以下の商品のターゲットについて、詳細なペルソナを作成してください。 商品:【自社商品】 含めてほしい項目:年齢、性別、職業、年収、価値観、購買動機、情報収集方法
対象: 集客戦略研修 所要時間: 15分
テンプレ3:議事録作成演習
以下の会議メモを、箇条書きの議事録に整理してください。 ・決定事項、アクションアイテム、担当者、期限を明記 【会議メモをここに貼り付け】
対象: 業務効率化研修 所要時間: 5分(最も手軽)
テンプレ4:KPI設定演習
以下の目標を達成するためのKPIを設定してください。 目標:【自社の目標】 期間:3ヶ月 SMART原則に基づいて、具体的な数値目標を含めてください。
対象: 管理職・経営者向け 所要時間: 15分
テンプレ5:FAQ作成演習
以下の商品/サービスについて、顧客からよくある質問と回答のリストを10個作成してください。 商品:【自社商品】 顧客層:【ターゲット】
対象: カスタマーサポート、営業向け 所要時間: 10分
デモ設計のコツ — 「失敗デモ」が最強
意外かもしれませんが、わざと失敗するデモが最も効果的。
- まず「曖昧なプロンプト」で微妙な結果を見せる
- 「こういう結果になっちゃいますよね」と共感
- 「じゃあプロンプトを修正してみます」と改善
- 結果が劇的に良くなって「おおっ!」
ビフォーアフターが体感できるので、プロンプトの書き方の重要性が一発で伝わります。
まとめ
- ✅ プロンプトをそのまま渡すのが初心者演習の鉄則
- ✅ デモから30秒以内に演習に入る
- ✅ 基本版+チャレンジ版の2段階で全レベル対応
次回は「受講者FAQ完全対応マニュアル」をお届けします。